
城崎温泉は七つの外湯が温泉街のあちこちに点在し、湯質も造りもそれぞれ違う。一人旅だと、どの湯から入るか、食事にいつ席を取るかで意外と迷う。本記事では大阪からの移動、外湯を回る順番、一人でも入りやすい店の目安、一人泊できる宿の選び方を1泊2日の流れで示す。予算5万円以内で組める費用の目安も添える。
城崎温泉は、行き先を決めるより先に「どこが何の役割か」を掴んだほうが早い。1泊2日で全部は回れないので、下のうち2〜3か所に絞るのが現実的。
柳並木と橋が続く通りに外湯が点在する。浴衣と下駄で歩くのに向いた距離感で、日が落ちると灯りが川面に映る。行程の大半をここで過ごす。
駅前には足湯やカフェがあり、到着直後や出発前の時間つぶしに使える。荷物を預けてすぐ浴衣に着替える人も多い区域。
ロープウェイで登ると温泉街と山並みを一望できる。歩き疲れた翌朝や、外湯が混む時間帯を避けて訪れるのに向く。
バスで20分ほどの日本海側。海を見て歩きたいときや、二日目に時間が余ったときの選択肢として置いておく。
優先するものを変えた3本。そのまま使っても、いいところだけ抜き出して組み替えてもいい。時刻はすべて目安。
城崎温泉に初めて来る一人旅の人。まず土地全体の雰囲気を知りたい人に向く
特急に乗り城崎温泉へ向かう。移動時間も一人旅の一部。車窓を眺めるも本を読むも自由、誰にも合わせなくていい時間。
駅からの道を歩き宿に入る。荷物を置いて浴衣に着替え、外湯めぐりの支度をする。
浴衣姿で大谿川沿いの通りを歩く。柳並木と川音を聞きながら、温泉街の空気にまず馴染む。
一つ目の外湯として一の湯に入る。手ぶらで歩ける浴衣と下駄の身軽さを楽しむ。
御所の湯にも入り、二つ目の外湯を済ませる。夕食は一人でも座りやすいカウンターのある店を探して入る。
城崎温泉駅に隣接するさとの湯へ。朝の時間帯は前夜より空いていて、一人でも湯船を独占しやすい。
ロープウェイで大師山へ登り、温泉寺を参拝する。温泉街全体を見下ろす眺めを確かめる。
下山後、城崎文芸館に立ち寄る。土地に縁のある文学の話に軽く触れておく。
駅で土産を選び、特急に乗って大阪へ戻る。
予定を詰め込みたくない人。一人の時間そのものを目的にしたい人に向く
特急に乗車。誰かに合わせる必要のない移動時間を、本や車窓の景色に使う。
早めに宿に入り、部屋で一度荷物を解いてゆっくりする時間を作る。急いで外に出ない。
浴衣に着替え、日が落ちる前の大谿川沿いを歩く。目的地を一つに絞り、急がず向かう。
御所の湯に入る。時間を気にせず長湯できるのは一人旅の利点、湯の中で頭を空にする。
宿に戻り夕食を取る。夜は部屋で読書や湯上がりの時間に充て、外湯めぐりは一日一箇所に留める。
朝、前夜の混雑が落ち着いた時間帯に一の湯へ入る。空いた湯船でゆっくり過ごす。
前日に見落とした店先を眺めながら、通りをもう一度ゆっくり歩く。予定は決めない。
宿を出て駅で土産を見てから、特急で大阪へ戻る。
温泉街だけでは物足りない人。歩くこと自体を楽しみたい一人旅の人に向く
特急で城崎温泉へ向かう。午後の到着に合わせ、少し早めに大阪を出る。
宿に荷物を置き、浴衣に着替えて身軽にする。この日は先に高台を目指す。
先にロープウェイで大師山へ登り、温泉寺と高台からの眺めを見ておく。日が高いうちの景色を選ぶ。
下山後、一の湯に入り一日歩いた疲れを流す。
一人でも入りやすいカウンター席のある店を探し、夕食を取る。歩いた分だけ食事も落ち着いて味わえる。
城崎温泉駅に隣接するさとの湯に朝一番で入る。この日の活動に備えて体を温める。
温泉街から少し足を延ばし、日和山海岸方面まで歩く。海を眺めてから来た道を戻る。
戻る道の途中で城崎文芸館に立ち寄る。歩いた後の一休みにも使える。
駅で土産を選び、特急に乗って大阪へ戻る。
| 交通(大阪⇔城崎温泉 往復・特急利用) | 約8,000〜10,000円 |
|---|---|
| 宿泊(1泊2食または素泊まり・1名) | 約7,000〜16,000円 |
| 外湯めぐり券 | 約1,300円 |
| 食事・軽食・カフェ代 | 約3,000〜5,000円 |
| 合計の目安 | 約19,000〜32,000円 |
※1名あたりの概算。時期・人数・宿のプランによって変わる。
上の行程に出てくる場所を、もう少し詳しく。
温泉街のほぼ中央にある外湯で、七つの中でも建物の造りが目立つ。歌舞伎座を思わせる外観で、記念写真を撮る人が多い場所でもある。
夕方は列ができやすく、朝一番が狙い目
庭園風の造りを持つ外湯で、露天の湯から緑を眺められる。七つの外湯の中でも滞在時間が延びやすく、腰を据えて浸かるのに向く。
夕食前に長居すると時間が押すので注意
駅舎に隣接する外湯で、到着直後や出発前に立ち寄りやすい。サウナや蒸し風呂も備えており、旅の始まりと終わりに使いやすい一湯。
帰りの列車前の仕上げ湯にちょうどいい
ロープウェイで山上に上がると温泉寺があり、境内から城崎の町並みを見下ろせる。外湯めぐりの合間に静かな時間を挟める場所。
午前中の空いた時間に往復すると余裕が出る
志賀直哉の「城の崎にて」ゆかりの資料を展示する文芸館。温泉街の中に静かに座って過ごせる室内の時間が欲しいときに立ち寄れる。
小雨の日や湯上がりの休憩先として使える
楽天トラベルに掲載されている実在の宿から選んでいる。料金・空室は各宿のページで確認できる。一人泊の受け入れは宿とプランによって違う。1名で空室が出るかを予約ページで確かめてほしい。





春は柳の若葉が川沿いを覆い、湯上がりの散歩が心地よい季節になる。夏は夕方以降に涼が出て、浴衣で歩く時間が伸びる。秋は山の紅葉がロープウェイの車窓を彩り、外湯の湯気とのコントラストが濃くなる。冬は雪の積もる温泉街を浴衣で歩く姿が名物で、一年で最も湯が恋しくなる時期でもある。どの季節も外湯そのものは一年を通して開いている。
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写真:663highland/CC BY 2.5(Wikimedia Commons)