
箱根は温泉街だけでなく湯本、強羅・仙石原、芦ノ湖と見どころが広く分かれ、移動に登山鉄道やロープウェイを乗り継ぐ場面も多い。欲張ると移動疲れで温泉に浸かる時間が減る。この記事では東京からの往復手段、1泊2日で無理のない周り方、予算内で選べる宿の候補までをまとめる。初めて箱根に行く人でも、当日の動き方がイメージできる内容にした。
箱根は、行き先を決めるより先に「どこが何の役割か」を掴んだほうが早い。1泊2日で全部は回れないので、下のうち2〜3か所に絞るのが現実的。
箱根湯本駅を中心に旅館が集まる玄関口。東京からのアクセスが最も良く、初日の到着後すぐに宿へ入って温泉に浸かる動きに向く。塔之沢は少し静かな渓流沿いのエリア。
登山鉄道の終点付近から広がる高原地帯。美術館や庭園が点在し、湯本より空気が澄んで涼しい。2日目の午前に立ち寄るとちょうどいい距離感。
湖に沿って神社や遊覧船の乗り場が並ぶ。富士山が見えることもある開けた景色が魅力で、帰りの経路に組み込みやすい位置にある。
優先するものを変えた3本。そのまま使っても、いいところだけ抜き出して組み替えてもいい。時刻はすべて目安。
箱根が初めての人、王道の景色を一通り押さえたい人に向く
新宿または小田原経由で箱根湯本へ向かう。特急を使えば東京から2時間弱、交通費は片道3,000円前後が目安。
箱根湯本駅から登山鉄道に乗り、車窓に広がる渓谷や紫陽花の時期の景色を眺めながら強羅方面へ移動する。
広い敷地に彫刻作品が並ぶ美術館を散策する。屋外の空気を感じながら1時間半ほどかけてゆっくり見て回る。
ロープウェイに乗り大涌谷へ。噴煙が上がる荒々しい地形を眺め、立ち込める硫気のにおいを間近に感じる。
強羅・仙石原エリアの宿へチェックインし、湯につかって一日の疲れを流す。夕食は宿で腰を据えていただく。
宿を出て芦ノ湖・元箱根エリアへ。湖畔に立つと富士山が見える日もあり、澄んだ空気の中を歩く。
芦ノ湖の遊覧船に乗り、湖の上から周囲の山並みを眺める。所要は30分ほどが目安。
湖畔に立つ箱根神社を参拝する。鳥居と湖の組み合わせが印象に残る場所として知られる。
箱根湯本または小田原方面へ戻り、昼食を済ませてから東京へ帰る。交通費は片道3,000円前後が目安。
観光より休養を優先したい人、宿でのんびり過ごしたい人に向く
少し遅めに出発し、混雑を避けて箱根湯本へ向かう。特急利用で片道2時間弱、交通費は3,000円前後が目安。
箱根湯本・塔之沢の通りを散策し、湯けむりの上がる街並みをゆっくり歩く。土産店をのぞきながら時間を使う。
予定を詰め込まず早めにチェックイン。荷物を置いたらまず湯に浸かり、旅の疲れをここで一度リセットする。
宿の近くを軽く散策し、川沿いの空気を感じる。夕方の光の中で温泉街の雰囲気を味わう。
宿で夕食をとった後、もう一度湯に入る。日中の移動を控えた分、夜はゆっくり過ごす時間に充てる。
チェックアウト前にもう一度温泉に入り、朝の静かな時間を過ごす。連泊のような感覚で最後までゆっくり過ごす。
宿を出て塔之沢周辺を短く散策する。渓谷沿いの道を歩き、名残の空気を感じてから移動する。
箱根湯本で昼食をとり、名残に土産物を選ぶ。急がずに過ごせるよう時間の余裕を持って予定を組む。
箱根湯本から小田原経由で東京へ戻る。交通費は片道3,000円前後が目安。
自然の景色を中心に楽しみたい人、二人以上でゆっくり移動したい人に向く
箱根湯本へ向かい、そこから芦ノ湖・元箱根エリアへ移動する。交通費は片道3,000円前後が目安。
湖畔に到着後、遊覧船に乗って湖上から周囲の山並みを眺める。天候が良ければ遠くの山影も見える。
芦ノ湖畔に立つ箱根神社を参拝する。湖に面した鳥居の風景を間近で眺めながら境内を歩く。
バスで仙石原へ移動し、高原らしい開けた景色の中を歩く。季節によって草原の色合いが変わる。
強羅・仙石原エリアの宿に入り、湖畔と高原を巡った一日の終わりに湯へ浸かって過ごす。
ロープウェイで大涌谷へ向かい、噴煙が上がる火山地形を眺める。前日の湖の景色とは対照的な風景を見る。
屋外に作品が並ぶ美術館を歩く。前日までの自然の景色に対し、人の手による造形をゆっくり眺める時間とする。
強羅から登山鉄道に乗り、渓谷の景色を眺めながら箱根湯本方面へ下る。
箱根湯本または小田原から東京へ戻る。交通費は片道3,000円前後が目安。
| 交通(東京〜箱根 往復) | 約4,000〜6,500円 |
|---|---|
| 宿泊(1泊2食・1名) | 約10,000〜20,000円 |
| 昼食・軽食(2食分) | 約2,500〜4,000円 |
| 観光・乗り物(ロープウェイ・遊覧船など) | 約3,000〜4,500円 |
| 合計の目安 | 約20,000〜35,000円 |
※1名あたりの概算。時期・人数・宿のプランによって変わる。
上の行程に出てくる場所を、もう少し詳しく。
急な勾配をジグザグに登る小型の電車で、車窓から新緑や紫陽花、紅葉を眺められる。湯本から強羅までを結ぶ移動そのものが旅の一部になる乗り物。
進行方向が変わる席取りは早めの乗車がいい
芦ノ湖畔に建つ神社で、湖に立つ鳥居の景観で知られる。参道の杉並木を歩いて本殿まで上がる道のりも静かで落ち着く。
鳥居周辺は朝の早い時間が人が少ない
湖上から周囲の山並みや神社の鳥居を眺められる船。桟橋がいくつかあり、元箱根と箱根町、桃源台を結んでいるため移動手段としても使える。
晴れた日は富士山側の席を選ぶといい
火山の噴煙が今も上がる谷で、ロープウェイの車窓から荒々しい地形を見下ろせる。晴天時は遠くの山並みまで見渡せる。
強風時は運休の可能性があるので事前確認を
屋外に彫刻作品が並ぶ美術館で、広い敷地をゆっくり歩いて回れる。強羅駅から近く、登山鉄道の移動と組み合わせやすい。
歩く距離が長いので歩きやすい靴で
楽天トラベルに掲載されている実在の宿から選んでいる。料金・空室は各宿のページで確認できる。





春は湯本周辺の桜と新緑が重なり、登山鉄道の車窓が明るくなる時期。夏は仙石原や強羅の高原が涼しく、湿度の高い湯本より過ごしやすい。秋は紅葉が谷全体を染め、大涌谷やロープウェイ沿線の混雑が増える。冬は空気が澄んで富士山が見える日が多く、湯につかる時間が一年で最も心地よい季節になる。
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写真:Daderot/CC0(Wikimedia Commons)